単身引っ越しパックとは?特徴やメリット・デメリットを解説
単身での引越し単身引っ越しパックの概要を解説
単身引越しパックとは、コンテナボックスを利用した単身者向け引越しサービスの総称です。
家族から離れて単身で進学や就職で上京する方や、単身赴任者の引っ越しをする際に利用できます。
高さ130~175cm、幅104~108cm、奥行き74~105cm程度のコンテナボックスに入る分だけの荷物を入れ、1台のトラックに複数のコンテナを搭載して目的地まで運んでくれます。
運べる荷物は、小型の家具や家電、ダンボール15~20個程度、衣装ケース3~5個程度が目安となっています。
一般的な引っ越しがトラック1台につき1つの家のみの荷物を運ぶのに対し、単身引っ越しパックは複数のコンテナを1台に積むため輸送費用が抑えられるのが特徴です。
また、単身引っ越しパックは積載量がコンテナ1台分とあらかじめ決まっているので、見積もりが不要です。
申し込みや予約は各引っ越し会社のホームページや専用の電話から行なえ、業者の事前訪問もありません。このほか、単身引っ越しパックは引越す距離によっては到着が2~3日後になるケースもあります。
単身引っ越しパックの利用を考えている方は、まずこの概要を頭に入れておきましょう。
単身引っ越しパックの費用相場
単身引っ越しパックの費用相場は引っ越す距離によって異なり、おおよその目安は以下の通りです。
~15km程度 (同一市内の引っ越し) |
15000~17000円前後 |
~50km程度 (同一県内の引っ越し) |
17000~20000円前後 |
~200km程度 (同一地方への引っ越し) |
20000~23000円前後 |
200km以上 (遠方への引っ越し) |
24000円~ |
なお、引っ越し業者によっては「要見積もり」のところも多いので、正確な費用を知りたい場合は見積もりを出してもらいましょう。
会社によっては、ホームページからおおよその料金を算出できます。
一般的な引っ越しプランに比べると、単身引っ越しプランは数千円前後お得な場合が多いです。
また、引っ越し料金は2月末~5月、9月の繁忙期と通常期(6月~9月を除く翌年2月)では料金が1.5倍ほど違いますが、単身引っ越しパックは通常の引っ越しプランに比べると料金の変動が小さめです。
したがって、引っ越し業者や引っ越しの日によっては繁忙期でも通常期とさほど変わらない値段で引っ越しができる可能性もあります。
単身引っ越しパックのメリット
単身引っ越しパックのメリットととして、以下のような点が挙げられます。
- 引っ越し費用が抑えられる
- 繁忙期でも予約が取りやすい
- 申し込み・見積もりが簡単
- コンテナに積み込むだけでいいので引っ越し作業も簡単
最大のメリットは引っ越し費用を抑えられることです。
通常のプランでは、荷物が少ない単身者で同一市内への引っ越しでも2万円以上が相場です。
新生活の開始時は何かと物入りなので、少しでも引っ越し費用を抑えられれば嬉しく思う方は多いでしょう。
また、単身引っ越しパックは単身者限定のサービスです。
引っ越しの繁忙期だと予約するのも難しい日もありますが、単身引っ越しパックならば比較的予約がしやすい傾向です。
このほか、見積もりのための下見も不要なため、忙しい方でもスムーズに予約できます。
単身パックのデメリット
一方、単身パックのデメリットには以下のようなものが挙げられます。
- 大型家具や家電はコンテナに積めない
- 荷物が多い場合は追加料金が必要
- ダンボールなど梱包資材が有料
- 当日に引っ越し荷物が引っ越し先につかない場合がある
- 引っ越し業者に荷造りを手伝ってもらえない。
単身引っ越しパックに利用するコンテナの高さは、175cm程度です。
ベッドや大型の棚、2人がけ以上のソファー、ツードア以上の冷蔵庫など大型の家具や家電は積めません。
どうしても運んでもらいたい場合は、別途料金が必要です。
また、引っ越し業者にもよりますが、ダンボールなど梱包資材は原則として有料となっています。
さらに、引っ越し業者のスタッフは荷物の運搬はしてくれますが、梱包は手伝ってくれません。
このほか、引越す場所や距離によっては荷物の到着が引っ越し翌日以降になる場合もあります。
そのため、引っ越し先で新生活がすぐに始められない可能性があるのもデメリットです。
単身引っ越しパックの利用が適してしている条件
以下の条件に当てはまっているならば、単身引っ越しパックの利用がおすすめです。
- 大型家具家電の運搬が必要ない
- ダンボールが20個以下
- 当座の生活に必要な家具家電が引っ越し先にすでに揃っている
- 引っ越し当日に荷物が到着しなくても不便がない
例えば、家具家電を引っ越し先に別途配送してくれる手配ができている場合や、家具家電付きの賃貸物件に引越す場合などは、荷物が少なくなるため、単身引っ越しパックの利用がおすすめです。
必要なダンボールが20個以下ならば、引っ越し業者から無料で梱包資材が提供されなくても、大きな負担にはならないでしょう
また、引っ越し後数日間は休みがあって荷物の片付けができる、もしくは単身赴任先から実家に帰るなど、荷物を片付ける人手がある場合は多少荷物の到着が遅れても問題ありません。
単身引っ越しパックは、引っ越し業者や運ぶ距離によっては他の引っ越しプランに比べて数千円~1万円以上安いケースもあります。
しかし、ただ「安いから」だけで利用を決めず、運ぶ荷物や引っ越しにかけられる時間なども考えて、利用するかどうかを決めましょう。
単身引っ越しパックの利用に迷っている場合の対処法
単身引っ越しパックの利用を迷っている場合は、引っ越し業者に相談してみましょう。
多くの引っ越し業者が、ホームページ上に相談窓口を設けたり、AIチャットを設置したりしています。
引越す場所、引っ越しの時期、持っていく荷物がある程度分かっていれば、引っ越し業者側も単身引っ越しパックの利用が適しているのか、一般的な引っ越しプランのほうが適しているのか、アドバイスがしやすいでしょう。
したがって、単身引っ越しプランの利用を迷っている場合は、まず持っていきたい荷物の量を把握することが重要です。
単身引っ越しパックをうまく利用するポイント
単身引っ越しパックをうまく利用するポイントには、以下のようなものが挙げられます。
- 大型家具・家電は別途輸送してもらう
- 梱包用資材は安い場所でまとめ買いする
- 持っていく荷物は厳選する
- 家具家電付き物件やシェアハウスに引越す際に利用する
現在はインターネット通販も充実しており、家電量販店のネット通販などを利用すればほぼ全国に家具や家電を配送してくれます。
新しく家電・家具を購入する場合は、搬送方法を分けるのがおすすめです。
また、梱包用資材はホームセンターなどでも販売されているため、値段を比較して選ぶといいでしょう。
このほか、家具家電付き物件やシェアハウスを引っ越し先に選べば、大型の家具家電があらかじめ設置されているので、新生活にかかる費用も抑えられます。
時間に余裕があるならば、複数の業者で単身引っ越しパックのサービス内容を比較してみましょう。
業者によってサービスの違いがあり、情報が多ければ選択もしやすくなります。
単身引っ越しパックの利用以外で単身の引っ越し費用を抑える方法
単身引っ越しパックを利用する以外で引っ越し費用を抑えるには、以下の方法があります。
- 通常期に引っ越しを行う
- 複数の業者に見積もりを依頼して相見積もりを行う
- 午後便を利用する
引っ越し時期にある程度融通がきくならば、繁忙期を避けるのが一番の節約になります。
例えば、進学のために引っ越す場合、少し早め、もしくは遅めに引っ越せば費用を抑えられるでしょう。
また、繁忙期でも平日の引っ越しならば費用を抑えられます。
相見積もりを行えば、地域の相場が分かると共に交渉の材料にもなります。
見積もりを見せれば、「この業者がこの値段なら、当社はこの値段でやります」などと申し出てくれる場合もあるでしょう。
このほか、引っ越しには午前に出発する午前便と午後に出発する午後便があり、午後便のほうが値段は安めです。
同一市内の引っ越しなど、午後便でも片付けができるなら、あえて午後便を選択してもいいでしょう。
まとめ
単身引っ越しパックは値段の安さが大きな魅力ですが、運搬してもらえる荷物に制限があるなどデメリットもあります。
単に「値段が安いから」と利用を決めるのではなく、運搬してもらいたい荷物の量や引っ越し便の到着日などを把握したうえで利用するかどうかを決めましょう。
また、単身引っ越しパックの利用以外でも引っ越し費用を抑えられる方法もあるので、比較してみることも重要です。
大型家具家電の運搬が不要、ダンボール15個以下の荷物しかないといった場合は、単身引っ越しパックの利用がおすすめです。